未成年者の年金保険料

 総務関係のサイトに、高卒者の社会保険料を、給料から差し引いていいのかどうかという質問が出ていた。当然すぎる話だけれど、こういう質問が出ると言うことは、いかに今の時代、中卒・高卒で会社に入る人間が少ないかということなのだろう。
 年金相談をしていると、結構中卒の人が多い。昭和21年生まれの戦後派も、田舎に生まれてしまえば、当たり前のように集団就職で都会の工場に働きにきていたのだろう。社会もそれを受け止めて、中卒でもまじめに働けば報われるシステムを作ってきた。いわゆる現場のたたき上げと言うシステム。中卒でも管理職になり、なかには役員にだってなれたシステム。今は、それを壊すことが企業の生き残りの必須アイテムみたいに言われているが、結構いいシステムなんじゃないかと思う。
 中卒でまじめに働き続けた人には、年金も優しい。44年間厚生年金に加入し続けた長期加入者は、定額部分が60歳からついてくる。もっともこれは、退職していることが条件。在職していれば、他の人同様の受給方法になり、在職老齢年金として給料と、年金の調整がなされる。さらに、高年齢雇用継続給付金が支給されると、さらに年金の至急停止額は増える。「働いても報われない」と、高齢者の不満は大きい。